魔法の国モロッコシリーズ
僕はブログを読む。
1年か2年前にあるブログに出会った。
そのブログは僕からすれば革命的におもしろくて、そのブログを隅々まで読んでいるうちに、いろんなブログに手を出すようになった。
今では、尊敬する人のブログから友人のブログまで色々読む。
その僕が虜になったブログを書いている人は、東大を卒業したあとゴールドマンサックスに入社、ハーバードでMBAを取り、セネガルの世界銀行で働いている、という華々しい経歴を持った人である。
その人の途上国に対する思いや考えに共感するところ、学ぶところがすごくあって、間違いなく僕に影響を与えている人の1人だと言える。
実際、今月末にセネガルに行くんだけど、どうして数あるアフリカの中でもセネガルに行ってみようかと思ったのはその人の影響である。
仮に今会ってみたい人を何人か選べ、と言われれば、間違いなくこの人を選ぶと思う。
それぐらい影響を与えられたし、自分の思いをぶつけてみたい、自分の将来について相談してみたい、と強く思う。
という話は置いておいて、モロッコ旅行記の続きを書こうかと思う。
魔法の国モロッコ part2
何かが起こる街、マラケシュ
正直、マラケシュは自分に何が起こったのかわけがわからなかった。
毎日色んなことが起こり、毎日ただ、生きていた。
ただ、ただ、生きていた。
僕は、滞在時間24時間以下というカサブランカを後にし、マラケシュへ向かうべく、カサブランカの駅に向かった。
そして駅のホームで電車を待っていると、同じく電車を待っている日本人が何人かいた。
もしかしたら中国か韓国人だったかもしれないが、そんなことはどうでもいい。
そのなかでも、持ち物、服装からこれは日本人だろうという日本人夫婦がいた。
しばらく日本人と話してなかったし、たまには日本語も話したい、ということで、話しかけてみた。
ベルギーに留学してることを話すと、その方も海外に住んでいるという。
しかもセネガルに。そして仕事は世界銀行だという。
・・・え?
僕は困惑した。
そう、この人はあの、2年間僕に影響を与え続けているあの人である。
あの、あの、ブログの人である。
僕はもう何が起こってるのかわけがわからなかった。
こんなことってあるんだろうか。
僕もこの人もモロッコには住んでない。
たまたま2人とも旅行にきて、たまたま同じ街にいて、たまたま同じ街に向かおうとしていて、たまたま同じ時間に電車に乗ろうとして、たまたま、話しかけただけ。
どれほどの偶然を重ねればこんなことが起こりうるんだろうか。
そう、
ここはモロッコ、魔法の国。
僕はその人にブログを読んでいることを打ち明けた。
でも、ずっとブログを読んでます、なんか言うとファンです、って言ってるみたいで、立場的に完全に下になってしまうとかいう馬鹿げた発想から、できるだけ対等な立場にいようと、「友達に紹介されてブログちょっと読んだことありますよ。(ま、ちょっとですけどねっていうニュアンス)」なんかと発言していた。
もう完全に興奮していたのだけど、見透かされないようにできるだけ冷静に、ただの留学生が旅行先で日本人旅行者に出会った、というシチュエーションを演じた。(ばれてたかもしれない。)
そうして僕は、その人とその奥さんと3人で約3時間半、マラケシュまで話し続けた。途上国の話、キャリアの話、ゴールドマンサックス時代の話、ハーバードの話、大学の話、アメリカの話、セネガルの話、ヨーロッパの話、いろんな話をした。もうそれは楽しくて、3時間半なんか短すぎた。
最近運がよくなかったから、運が悪かったのと同じだけ神様がご褒美をくれたのかもしれない、などと考えながら話をしていた。
そうして夢のような時間は過ぎ、僕たちはマラケシュに着いた。
連絡先を交換し、セネガルでまた会うことを約束し、僕たちは別れた。
さて、これからどうしようかと思っていると、ものっすごいかわいいモロッコ人らしき女の子が、「なにしてんの?友達が来るまで暇だからお話しましょ?」みたいなことをフランス語で話しかけて来た。
これはたまらん、などと思って、拙いフランス語で返事をしていると、どうやら友達が来たらしく、その子は「ごめん、友達来ちゃった、モロッコ楽しんで」みたいなことを言って去って行った。
たまらん。モロッコたまらん。
忘れちゃいけない、ここはモロッコ、魔法の国。
ウキウキな僕は、あたりを見渡し、タクシーを拾い、街の中心、メディナまで向かう。
運転手との話も盛り上がって来た頃、メディナらしきところに着いたらしく降ろされる。
ところがあまり人気もないので、どこにいけばいいのかよくわからない。とりあえず辺りにいる人に安いホステルはどこかと問う。
事前に60デュラハム(600円)で泊まれるような安宿街があると聞いていたので、60デュラハムの宿に行きたいんだと主張する。
すると、うっとおしいな、お前、ホテルならあっちだよ、みたいな感じであしらわれた。
もちろんくじけずに色んな人に訪ねる。
すると、どうやら街の中心に来たらしく、大きい通りにたどり着いた。
僕がキャリーケースを持っていたので、いろんな青年が、ホテルはこっちだ、俺について来い、と僕に話しかける。
とりあえずついて行くのはタダだからと彼の背中を追う。
すると、120デュラハムのホステルにつれていかれた。
もちろん僕は60の宿にしか泊まらない、と主張すると、「もうこいつはダメだ、話にならない」みたいな雰囲気でどこかへ消えて行く。そんなことを続けること3人目の青年が、とうとう60デュラハムの宿に連れて行ってくれた。
すると、彼はお金をよこせという。
僕は、「君の心優しい行動には感謝してたのに、その行動にはがっかりだ、僕はそういうことはしない主義なんだ」と主張する。彼は負けじと何度も何度も声を徐々に荒げながら僕に迫ってくるので、僕も声を荒げながら応じる。結局彼は、「お前には優しさってもんがないのか」みたいなことを言って去って行った。
僕は、「はー、これだからモロッコ人は。おれをなめてもらっちゃこまるよ」と心の中で言いかけたが、少し自分の行動がこれでよかったのかと思いに駆られた。
僕は、物価の安く、しかも旅行ということで財布の紐がゆるい旅行者から現地人がお金を巻き上げる構図がどうも好きになれない。
先進国の旅行者が途上国にお金を落としていくことで途上国の発展につながるのだ、なんて言うこともできることもしれないけど、これはただの詐欺なんじゃないかと思ってしまう。全然フェアじゃないし、「金持ち旅行者をからがっぽり稼いてやったぜ、あいつらいくらでも払いやがる。へっへっへっ」なんて現地人が言ってるのを想像すると、ほんとに騙された気分になる。現地人と同じサービスを受けて、旅行者の方が現地人の価格の何倍も払うなんてやっぱりおかしいと思う。サービスは同じなんだから。
そんなことを考えながら宿の部屋に入る。モロッコの宿は、普通バックパッカーが泊まるホステルと違って、だいたい1人部屋だ。
だからちょっと得した気分になるかもしれないけど、僕からすればそれは悪でしかない。
なぜなら1人部屋は寂しい。
普通なら4人とか6人一部屋のドミトリーに泊まるから自然と友達ができる。今までどの旅行先でもそうしてきた。
でも、モロッコは違う。寂しい。
ということで、僕はメディナの中心地、フナ広場に向かった。
ほんとにたくさんの人がいて、にぎわっている。
でも、なんか物足りない。
噂に聞いていたよりも元気がないし、人も少ない。
とりあえず歩いてみる。
するとスークという迷路のような商店街に入る。本当に迷路みたいで、いったいいくつ店があるのかわからない。
でも、問題がある。全然買いたいものがない。
少し歩き疲れた僕は、何気なくおいてあった椅子に座り、その店の店主と話した。
彼はサンフランシスコに30年住んでいたらしく、英語が話せた。
だから、モロッコについて色々話した。
彼は僕に物を売ろうと言う気はさらさらなく、孫との話を楽しんでいるかのように、色んなことを話してくれた。
印象的だったのが、彼がしきりに、自分の時間を生きろ、周りの時間にあわせて生きるな、と僕に説いたことだ。
きっと彼が若く、モロッコも未だ発展してなかったころは自分の時間を生きていた人が多かったのだろう。今や旅行者目当てに労働労働労働だもんな。
小腹が空いた僕は、チキンなんかを食べた。
なんか1人でご飯を食べてたモロッコ人青年が前に座りなよというので一緒に食べた。
いくらだったか忘れたが、うまかった。意外とご飯とオリーブの相性がよくてびっくりした。
その後、夜のフナ市場に繰り出す。
あ、これだ。
僕が見たかったのはこれだ。
と心の中でつぶやいた。
彼と話終えた僕は、宿に帰り、すぐに横になった。
その瞬間僕は気づいた。
今日は自分を騙しながらやってたけど、どうもしんどい。
おそらく風邪を引いてる。
モロッコの家は夏用に作られているから冬の夜は結構寒い。
その夜僕はコートを来て寝た。
ただ、なかなか寝付けなかった。
ブログの人に会ったこと、いろんなモロッコ人と話したこと、モロッコ人と旅行者の関係、風邪をどう治すか、いろんなことが僕の頭を支配していく。
こうしてマラケシュ1日目は終わる。
魔法の国モロッコシリーズ
魔法の国モロッコ(1) はじまりとおわりの街カサブランカ
魔法の国モロッコ(2) なにかが起こる街、マラケシュ
魔法の国モロッコ(3) なにかが起こる街マラケシュ part2
魔法の国モロッコ(4) なにかが起こる街、マラケシュ part3
魔法の国モロッコ(5) なにかが起こる街、マラケシュ part4
魔法の国モロッコ(6) スナスナの街メルズーガ
魔法の国モロッコ(7) スナスナの街メルズーガ part2
魔法の国モロッコ(8) 旅行者な街フェズとローカルな街メクネス
魔法の国モロッコ(9) 最終章 始まりと終わりの街 カサブランカ
魔法の国モロッコ(2) なにかが起こる街、マラケシュ
魔法の国モロッコ(3) なにかが起こる街マラケシュ part2
魔法の国モロッコ(4) なにかが起こる街、マラケシュ part3
魔法の国モロッコ(5) なにかが起こる街、マラケシュ part4
魔法の国モロッコ(6) スナスナの街メルズーガ
魔法の国モロッコ(7) スナスナの街メルズーガ part2
魔法の国モロッコ(8) 旅行者な街フェズとローカルな街メクネス
魔法の国モロッコ(9) 最終章 始まりと終わりの街 カサブランカ
僕はブログを読む。
1年か2年前にあるブログに出会った。
そのブログは僕からすれば革命的におもしろくて、そのブログを隅々まで読んでいるうちに、いろんなブログに手を出すようになった。
今では、尊敬する人のブログから友人のブログまで色々読む。
その僕が虜になったブログを書いている人は、東大を卒業したあとゴールドマンサックスに入社、ハーバードでMBAを取り、セネガルの世界銀行で働いている、という華々しい経歴を持った人である。
その人の途上国に対する思いや考えに共感するところ、学ぶところがすごくあって、間違いなく僕に影響を与えている人の1人だと言える。
実際、今月末にセネガルに行くんだけど、どうして数あるアフリカの中でもセネガルに行ってみようかと思ったのはその人の影響である。
仮に今会ってみたい人を何人か選べ、と言われれば、間違いなくこの人を選ぶと思う。
それぐらい影響を与えられたし、自分の思いをぶつけてみたい、自分の将来について相談してみたい、と強く思う。
という話は置いておいて、モロッコ旅行記の続きを書こうかと思う。
魔法の国モロッコ part2
何かが起こる街、マラケシュ
正直、マラケシュは自分に何が起こったのかわけがわからなかった。
毎日色んなことが起こり、毎日ただ、生きていた。
ただ、ただ、生きていた。
僕は、滞在時間24時間以下というカサブランカを後にし、マラケシュへ向かうべく、カサブランカの駅に向かった。
そして駅のホームで電車を待っていると、同じく電車を待っている日本人が何人かいた。
もしかしたら中国か韓国人だったかもしれないが、そんなことはどうでもいい。
そのなかでも、持ち物、服装からこれは日本人だろうという日本人夫婦がいた。
しばらく日本人と話してなかったし、たまには日本語も話したい、ということで、話しかけてみた。
ベルギーに留学してることを話すと、その方も海外に住んでいるという。
しかもセネガルに。そして仕事は世界銀行だという。
・・・え?
僕は困惑した。
そう、この人はあの、2年間僕に影響を与え続けているあの人である。
あの、あの、ブログの人である。
僕はもう何が起こってるのかわけがわからなかった。
こんなことってあるんだろうか。
僕もこの人もモロッコには住んでない。
たまたま2人とも旅行にきて、たまたま同じ街にいて、たまたま同じ街に向かおうとしていて、たまたま同じ時間に電車に乗ろうとして、たまたま、話しかけただけ。
どれほどの偶然を重ねればこんなことが起こりうるんだろうか。
そう、
ここはモロッコ、魔法の国。
僕はその人にブログを読んでいることを打ち明けた。
でも、ずっとブログを読んでます、なんか言うとファンです、って言ってるみたいで、立場的に完全に下になってしまうとかいう馬鹿げた発想から、できるだけ対等な立場にいようと、「友達に紹介されてブログちょっと読んだことありますよ。(ま、ちょっとですけどねっていうニュアンス)」なんかと発言していた。
もう完全に興奮していたのだけど、見透かされないようにできるだけ冷静に、ただの留学生が旅行先で日本人旅行者に出会った、というシチュエーションを演じた。(ばれてたかもしれない。)
そうして僕は、その人とその奥さんと3人で約3時間半、マラケシュまで話し続けた。途上国の話、キャリアの話、ゴールドマンサックス時代の話、ハーバードの話、大学の話、アメリカの話、セネガルの話、ヨーロッパの話、いろんな話をした。もうそれは楽しくて、3時間半なんか短すぎた。
最近運がよくなかったから、運が悪かったのと同じだけ神様がご褒美をくれたのかもしれない、などと考えながら話をしていた。
そうして夢のような時間は過ぎ、僕たちはマラケシュに着いた。
連絡先を交換し、セネガルでまた会うことを約束し、僕たちは別れた。
さて、これからどうしようかと思っていると、ものっすごいかわいいモロッコ人らしき女の子が、「なにしてんの?友達が来るまで暇だからお話しましょ?」みたいなことをフランス語で話しかけて来た。
これはたまらん、などと思って、拙いフランス語で返事をしていると、どうやら友達が来たらしく、その子は「ごめん、友達来ちゃった、モロッコ楽しんで」みたいなことを言って去って行った。
たまらん。モロッコたまらん。
忘れちゃいけない、ここはモロッコ、魔法の国。
ウキウキな僕は、あたりを見渡し、タクシーを拾い、街の中心、メディナまで向かう。
運転手との話も盛り上がって来た頃、メディナらしきところに着いたらしく降ろされる。
ところがあまり人気もないので、どこにいけばいいのかよくわからない。とりあえず辺りにいる人に安いホステルはどこかと問う。
事前に60デュラハム(600円)で泊まれるような安宿街があると聞いていたので、60デュラハムの宿に行きたいんだと主張する。
すると、うっとおしいな、お前、ホテルならあっちだよ、みたいな感じであしらわれた。
もちろんくじけずに色んな人に訪ねる。
すると、どうやら街の中心に来たらしく、大きい通りにたどり着いた。
僕がキャリーケースを持っていたので、いろんな青年が、ホテルはこっちだ、俺について来い、と僕に話しかける。
とりあえずついて行くのはタダだからと彼の背中を追う。
すると、120デュラハムのホステルにつれていかれた。
もちろん僕は60の宿にしか泊まらない、と主張すると、「もうこいつはダメだ、話にならない」みたいな雰囲気でどこかへ消えて行く。そんなことを続けること3人目の青年が、とうとう60デュラハムの宿に連れて行ってくれた。
すると、彼はお金をよこせという。
僕は、「君の心優しい行動には感謝してたのに、その行動にはがっかりだ、僕はそういうことはしない主義なんだ」と主張する。彼は負けじと何度も何度も声を徐々に荒げながら僕に迫ってくるので、僕も声を荒げながら応じる。結局彼は、「お前には優しさってもんがないのか」みたいなことを言って去って行った。
僕は、「はー、これだからモロッコ人は。おれをなめてもらっちゃこまるよ」と心の中で言いかけたが、少し自分の行動がこれでよかったのかと思いに駆られた。
僕は、物価の安く、しかも旅行ということで財布の紐がゆるい旅行者から現地人がお金を巻き上げる構図がどうも好きになれない。
先進国の旅行者が途上国にお金を落としていくことで途上国の発展につながるのだ、なんて言うこともできることもしれないけど、これはただの詐欺なんじゃないかと思ってしまう。全然フェアじゃないし、「金持ち旅行者をからがっぽり稼いてやったぜ、あいつらいくらでも払いやがる。へっへっへっ」なんて現地人が言ってるのを想像すると、ほんとに騙された気分になる。現地人と同じサービスを受けて、旅行者の方が現地人の価格の何倍も払うなんてやっぱりおかしいと思う。サービスは同じなんだから。
そんなことを考えながら宿の部屋に入る。モロッコの宿は、普通バックパッカーが泊まるホステルと違って、だいたい1人部屋だ。
だからちょっと得した気分になるかもしれないけど、僕からすればそれは悪でしかない。
なぜなら1人部屋は寂しい。
普通なら4人とか6人一部屋のドミトリーに泊まるから自然と友達ができる。今までどの旅行先でもそうしてきた。
でも、モロッコは違う。寂しい。
ということで、僕はメディナの中心地、フナ広場に向かった。
ほんとにたくさんの人がいて、にぎわっている。
でも、なんか物足りない。
噂に聞いていたよりも元気がないし、人も少ない。
とりあえず歩いてみる。
するとスークという迷路のような商店街に入る。本当に迷路みたいで、いったいいくつ店があるのかわからない。
でも、問題がある。全然買いたいものがない。
少し歩き疲れた僕は、何気なくおいてあった椅子に座り、その店の店主と話した。
彼はサンフランシスコに30年住んでいたらしく、英語が話せた。
だから、モロッコについて色々話した。
彼は僕に物を売ろうと言う気はさらさらなく、孫との話を楽しんでいるかのように、色んなことを話してくれた。
印象的だったのが、彼がしきりに、自分の時間を生きろ、周りの時間にあわせて生きるな、と僕に説いたことだ。
きっと彼が若く、モロッコも未だ発展してなかったころは自分の時間を生きていた人が多かったのだろう。今や旅行者目当てに労働労働労働だもんな。
小腹が空いた僕は、チキンなんかを食べた。
なんか1人でご飯を食べてたモロッコ人青年が前に座りなよというので一緒に食べた。
いくらだったか忘れたが、うまかった。意外とご飯とオリーブの相性がよくてびっくりした。
その後、夜のフナ市場に繰り出す。
あ、これだ。
僕が見たかったのはこれだ。
と心の中でつぶやいた。
夕飯に向けて屋台が設置されてる。
もううるさいのなんの。
祭だ。
これは完全に祭だ。
祭の定番、いろんな客引きがぼくを誘う。
結局、なんかおいしそうだったスープを頂く。
お値段なんと3デュラハム(30円)。
その後、宿に向かって歩いていると、本当にたくさんのおっさん達がカフェで何かを飲んでる。
どうみても観光客じゃなくて現地人だ。
現地人の生活に触れる、というテーマを持っていたぼくはすぐさまカフェに入ってティーをオーダーした。
これがモロッコのティー。
そして甘い。
甘党の僕からすれば最高だ。
そして僕は隣に座るおじさまに話しかける。
そう、これこそローカルだぜ、と意気揚々に。
すると彼は裁判官だということがわかった。
す、すごいじゃんあんた。
ほんとに誠実な人で、なんか心が温かくなった。
彼と話終えた僕は、宿に帰り、すぐに横になった。
その瞬間僕は気づいた。
今日は自分を騙しながらやってたけど、どうもしんどい。
おそらく風邪を引いてる。
モロッコの家は夏用に作られているから冬の夜は結構寒い。
その夜僕はコートを来て寝た。
ただ、なかなか寝付けなかった。
ブログの人に会ったこと、いろんなモロッコ人と話したこと、モロッコ人と旅行者の関係、風邪をどう治すか、いろんなことが僕の頭を支配していく。
こうしてマラケシュ1日目は終わる。