魔法の国モロッコシリーズ
魔法の国モロッコ(1) はじまりとおわりの街カサブランカ
魔法の国モロッコ(2) なにかが起こる街、マラケシュ
魔法の国モロッコ(3) なにかが起こる街マラケシュ part2
魔法の国モロッコ(4) なにかが起こる街、マラケシュ part3
魔法の国モロッコ(5) なにかが起こる街、マラケシュ part4
魔法の国モロッコ(6) スナスナの街メルズーガ
魔法の国モロッコ(7) スナスナの街メルズーガ part2
魔法の国モロッコ(8) 旅行者な街フェズとローカルな街メクネス
魔法の国モロッコ(9) 最終章 始まりと終わりの街 カサブランカ
魔法の国モロッコ(2) なにかが起こる街、マラケシュ
魔法の国モロッコ(3) なにかが起こる街マラケシュ part2
魔法の国モロッコ(4) なにかが起こる街、マラケシュ part3
魔法の国モロッコ(5) なにかが起こる街、マラケシュ part4
魔法の国モロッコ(6) スナスナの街メルズーガ
魔法の国モロッコ(7) スナスナの街メルズーガ part2
魔法の国モロッコ(8) 旅行者な街フェズとローカルな街メクネス
魔法の国モロッコ(9) 最終章 始まりと終わりの街 カサブランカ
明けましたね。
昨年の振り返り、2011年の抱負的なやつはまたの機会に書きます。
今日は1月8日。
今のところ、2011年は今までで一番エキサイティングな年になってます。
というのも、12月24日〜1月6日まで、モロッコに行ってきたんです。
もうね、いろいろありすぎました。
いいこと悪いことが矢継ぎ早に起こって、精神不安定者かと思うぐらい気分の浮き沈みが激しかったです。
正直もうわけわかんなくて、あんまり自分でも整理できてないです、はい。
これこそtoo muchって言うんだろうな。
だからこそ、ちょっと起こったことを記述して頭の整理でもしてみようかと思います。
なので、今回の旅行は日記形式!
何回かに分けて書こうかと思うので、ちょっとタイトルなんかつけてみる。
その名も魔法の国、モロッコ。
理由は、魔法でもかけられたかのように、いろんなことがあったから。
っていうのは建前で、モロッコってアラブの国だから、なんとなくアラビアンナイト、千夜一夜物語こと、アラジンとかアラジンの魔法のランプとか連想させられる場面が多々あったから。
では、モロッコ旅行記、始めます。
魔法の国、モロッコpart1
はじまりとおわりの街、カサブランカ
この旅行はカサブランカから始まり、カサブランカに終わる。
とか言うとかっこいいけれど、遠足は家に帰るまでが遠足だと言うように、この遠足は僕の家から始まる。
朝10時のフライトで、空港まで1時間かかる。2時間前には空港に着いていたいから、念には念を入れて朝6時の電車に乗り込む。とすれば、朝5時にでも起きようか。
僕はアラームに叩き起こされ、眠い目をこすりながら淡々と準備を進める。
そして家を出る瞬間、迷った。
コートいるかな。邪魔だよな。でも空港までの道寒いしな。
と手に取ったコートをクローゼットに入れる瞬間、僕の頭はピントきた。
あれ?モロッコ寒いかもしれない。
後にこのひらめきにどれほど感謝したことか。
ぼくはすぐさまモロッコの気温を調べた。
あれ?寒い。モロッコ寒いぞ!
実際冬のモロッコはアフリカにもかかわらず寒かったりする。
日本の冬の格好で来るのがベストだ。
もちろん、昼間はあったかいから半袖がいるけど、それでも夜とか、日が照ってない時は普通に寒い。
ということで、僕はコートを手に取り、家を出た。
すると僕を待っていたのは白銀の世界。
まだ誰の足跡もない。
その白銀の世界に一歩足を踏み入れるとズボッ、ズボッ、という音を立てて僕の足はくるぶし上10cmぐらいまで沈み、ひんやりとした雪が僕のスニーカーに侵入して来る。
歩きにくくて不便なのだが、同時に、「so cool」と心の中で叫んでいた。
とまあやっと駅に到着し、電車に乗り込んだのだけど、電車が動かない。
やられた。完全にやられた。
これは飛行機に乗り遅れる。
瞬時にいろんなオプションが頭の中を駆け巡る。
タクシー、友達の車、ヒッチハイク、etc
でも、どのオプションも選択できない。
急がば回れ。
電車が走らないんだったら飛行機も飛ばないだろうと自分に言い聞かせ、出発の1時間前に空港に到着。
するとまぁ人で溢れ帰っていること。
調度おとといのフライトが飛び出したそうだ。
というのも、前日は大雪で空港閉鎖。
約3千人が空港で夜を過ごしたらしい。
ということはもちろん僕のフライトはまだまだなわけで。
だから気楽にのんびりと待つことにした。
すると、おとといのフライト出発確定のアナウンスが流れる度に拍手喝采がおこるのが聞こえる。
それほどみんなフライトを待ちわびているのだ。
しかし、ただフライトを待ちわびているわけではない。
今日は12月24日。クリスマスイヴ。
ヨーロッパでは1年に1度家族、親戚が集う本当に大きな日なのである。
そう、ここにいるみんなは自分の愛する人に会うのを待ちわびている。
だから、ここにいるみんなの気持ちは一つ。
なんかどことなく一体感を感じる。
そんなわけか、いつも以上に人に話しかけられるし、見知らぬ人同士が話している。
ニューヨークにある世界一フライトの遅延が多い空港では、カップル成立数がすごく多いという話はまさにこういうことなんだな、と1人納得し、微笑んだ。
ということで、1時間程予定のフライトより遅れて搭乗することになった。
でもその搭乗方法が僕の好きな方法で、バスで飛行機の下まで行って、機体を拝みながら搭乗するのである。
すると機体が凍っているのがわかる。
こんなので大丈夫かよと思いながら着席すると、案の定出発できず、なんと2時間機内で待機した。
その間暇だったかというとそうでもなく、隣のモロッコ人学生、その隣のモロッコ人ママ&赤ん坊とずっと話してた。
なんとかおれの拙いフランス語は通用するらしく、70%ぐらいはうまくいった。
やっと飛行機が出発するとなると、機内は拍手喝采。
こんな出発も悪くない。
ところで、このフライトは、ヨーロッパの格安航空会社のひとつ、jet4youで、機内の飲食物はすべて有料。しかし格別高い訳でもなく、少し高いかな、ぐらいで、サンドイッチ5ユーロ、コーラ2ユーロ等。
機内で少し割高な昼食をとっていると、とうとうカサブランカに到着した。
当然カサブランカ空港は郊外にあるので、まずは、中心部に行かなければならない。
ということで、電車に乗り込む。
ONCFというモロッコの鉄道会社で、Casa Portという駅を目指す。
途中AIN SEBAAという駅で乗り換えなければならないので、周りの乗客に拙いフランス語で訪ねまくっていると、1時間程でAin Sebaaに着いた頃にみんながここだと言ってくれた。
そこから約30分でCasaPortについた頃には辺りは暗く、コートが必要な寒さだった。
まず、hostelに向かうのだが、地図を頼りにいろんな人に聞きまくる。
今回泊まる予定のhostelはaugberge de jeuness,6 place ahmed el-Bidaoui,022 220551で、一泊70Dh、なんと700円である。
そこで、この二人と仲良くなった。
真ん中がオランダ人、右がイギリス産まれフランス育ち。
後ろに映っているホテルの名前がHotel des amis(ホテル友達)っていう名前なのが粋だ。
みたいな話なんかをした。
あと、フランスで英語を教えてるシカゴ出身の女の子2人(1人は中国人2世で中国語は書けない。よくある話)と、世界一周旅行中のカナダ人の女の子(彼女もおそらく中国人2世)とも仲良くなって共に朝食をとった。
彼ら、彼女らは本当にきさくで、短時間だったけど結構色んなことを話した。
これが僕が1人旅が好きな理由であり、1人旅の醍醐味である。
hostelに着いてすぐ、街を歩いてみたけど、人が少ない。
バングラデシュと比べると圧倒的に人が少ない。
日本の石橋の夜くらいだろうか。
そして適当に飯屋に入り、隣の人が食べてるのがおいしそうだったからそれにした。
タジンなんだけど、普通のタジンとは違って、ケフタタジンって言うみたい。
卵とミンチを煮込んだ物なんだけど、普通にうまい。
日本食にありそうな味。
パンをちぎって上手に肉と卵をすくって食べる。
ちなみにタジンってのはモロッコの伝統料理で、野菜と肉を煮込んだ料理。
この時点ではタジンが何者か全く知らなかった。
夜の街
朝の街
モロッコでは街の中心地のことをメディナって言うんだけど、僕が泊まったとこはメディナの少し外れにあるみたいで、かなりローカルな感じだ。
子供達がそこら中で遊んでいるので、夜1時間、朝1時間程一緒に遊んだりした。
カメラが好きらしく、カメラを貸してあげると、撮りまくってた。
これはどこの子供も一緒だな。
子供に関しては、バングラとあんまりかわんない。
やたらとお金をねだるのがめんどうだったり、悲しかったりするけど。
僕は基本的にお金はあげない。
お金を稼ぐのはそんな甘いもんじゃねぇぞと、なめるなよと、メッセージを発してるつもりだが(たまに口でそう言うけど)、伝わってるのかはわからない。
そうして翌朝、僕はカサブランカを後にする。
滞在時間24時間以下。
でもなんとなくモロッコの雰囲気は掴んだ。
次の街、マラケシュへ向かうべく、casa portではなく、casa voyageという大きい駅へ行く。マラケシュへの切符を800円で買う。安い。
3時間の道のりだ。
こうして、僕のモロッコ旅行はカサブランカから始まった。
5日に帰って来るぞ、と言いながら、マラケシュへの期待を膨らませ、カサブランカを後にした。